ドイツかぶれの徒然

英語が嫌いで気づいたらこうなっていた。思い出したように更新するただの生存報告になりつつある

君の名は。 二度見!

こんなに短期間に二度見することになるとは・・・いやぁ発作がとまらなくて(ぁ

ネタバレはほとんどないですが、相変わらず見た後のほうが楽しめる記事になります。

 

前回があまりに超満員すぎたので、近所の小さめの映画館へ。それでも平日のこの映画館にしてはかなり人が来ている。

客層も観察する余裕があったので書いておくと、カポーが二三組、男女5~6人のグループが二組、あとは同性二三人の気の合う友達グループ10組くらいと、タイトルで間違えて来たと思われる老婦人二人、おひとり様も10人くらい。

やっぱり価値観の似ている友達同士で見るのが一番でしょうね。秒速みたいに男女で評価が天地の差ってこともないだろうけど、やっぱりかなり別の感想を持ちそうだし。別に男女仲が悪くなりはしないけど、そこまで感想で盛り上がれない気がする。

そしてJK三人組(ちなみに一人が二度見であとの二人を連れて来たっぽい)が目の前に座ったので、半分以上彼女たちを観察してました。結果は以下

OP開始→えー・・・(見に来る映画間違えた? 深夜アニメ系?

モミっ→ヒャッ

トロー→うわー

あの男/女は!→クスッ

モミモミっ→フハハ…(呆れ笑い

参考サイト♡→アハハ…(自嘲笑い

おかけになった電話番号はー→(このあたりで無言硬直に

名前を見つける→ヒィィッ!

回想シーン→わぁっ

モミモミモミ…→キャハハッ!

やろうぜ俺たちで!→オォ

ペンを落とす→キャアッ!

爆発→ォォオオ!

ラストまで→涙を流す音

とまぁ、こんな感じです。モミモミの度に反応が変わるのが面白かった。下品も堂々とやれば恥ずかしくない、ってことかなぁ?

OPは蛇足っちゃ蛇足かもだけど、あれだけネタバレOPのように見せておいて肝心なことはなにもバラしてないのがすごい。

 

気づいたことはー

・予告だと三葉と瀧とどっちも「入れ替わってる!?」というシーン、本編だとやっぱり三葉は「入れ替わっる!?」でした。同じシーンに見えてもほかにも違いがあったりする?

・月!出てくるたびになんか意味深に変化してる!

・写真展にはほかに「山陸」のコーナーが。つまりあの写真展の風景はすべて・・・

・おばあちゃんとお父さんの反応、電車の件についてはネタバレ編で書いた通りのことの確信を深めました。

・学校がある日っていうのも入れ替わりの条件?

・三葉が寝るときもブラをするようになった

・男三葉マジカワイイ

 

こんなところで。結構ネタバレしてるけど見てない人には何のことやらわからないはず!

そして発作は収まるどころかまた再発しそうです。

君の名は。 ネタバレと妄想編

我慢できなくて夜も書く!

今回はネタバレというか、見てないとわからないネタ満載で書きます。

 

1.なんで親父さん説得できたの?

見た感じ、ここが結構議論が分かれてるみたいなんですよねー

確かに劇場で見てた時は、ここから怒涛の親子の和解! ……が描かれるんだろうと思ってたらなくて肩透かしだったんですが、後から思い出すと違うんですよね。

おばあちゃんの「そんなこと誰も信じん」という台詞、おばあちゃんも信じなかったと解釈してる人が多いですが、これ、おばあちゃんは信じたと思いますよ。ただ常識として、それじゃほかの人に認めさせることはできんぞ、と言っただけで。

お父さんはもっと立場があって、しかも男だしw そんな優しい台詞は言えないんです。でも、「おまえは誰だ?」なんて、実の娘を前に普通言いませんよね? 目の前に立ってるのが娘の体をした別人であることに気づいてる。お父さんは民俗学者だったことが「謎の避難訓練」を伝える雑誌にちょこっと書いてある。

そして犬猿の仲だったはずのお父さんとおばあちゃんは、電波ジャック騒ぎの中で町長室に額を突き合わせて深刻に話し合っているのです。この時点で、四葉を加えた三人は入れ替わり(というより、周囲から見たら「神懸かり」)を起こした三葉の言ってることが正しいと確信してるんだと思います。

ただ、公人としての町長を動かすには一押しが足りなかった。そこに娘がやってきて、消滅した町を見てきた、と伝えるだけでたぶん町長は「突然の避難指示」に奔走しだしたんじゃないかなって思います。

 

あとこの作品をSFだって言ってる人が結構多いんですが……それ、スコシ・フシギ的な意味だよね? まったく科学要素がないんですけど。

てか、新海さんなのにSFだ! とか「秒速」「言の葉」しか見たことがない人が言ってるのもなんかアイタタ。

二回前の記事でもこれを「和ファンタジー」って書いたけど、別の言い方をすると「現代の神話」だと思う。伝奇っていうとちょっとホラーがあるようなのを感じて違うと思うけど。いやでも死者と交信するのは十分ホラーか。新海マジックの映像美に騙されてるだけで。

で、現代の神話という視点でこの物語のあらすじを再編成すると、1200年周期でやってくる彗星による町の滅びを前に、一人の少女に神懸かりがおきて、未来人の人格と入れ替わって町を救う物語、ということになる。

瀧のほうにも入れ替わりがあったのは全くの余禄で、物語の中心にいるのは三葉のほうなんですよねw

ついでに瀧のその後は割と描かれましたが、再会までの三葉のことはあまり描かれてないので妄想してみます。

瀧の奇行は周囲から見ても「あいつなんかおかしかったよな」で済むんですが、三葉のほうは町を救っちゃったんだからそうもいきません。家族や友人二人はもちろん、ほかのクラスメートや役場の人(娘が来た後に町長が豹変したのを見ている)も、あの強引な避難指示のトリガーが三葉だってことをわかってるはずです。

でも週刊誌には町長の思い付きによる強引な避難訓練だと書かれている。これは関係者全員が三葉を好奇の視線から守るために口裏を合わせた結果だとしか思えません。山村コミュニティのやさしさの一方、三葉はなんか特別扱いされることに耐えられなくなるんじゃないかなぁ。

飛騨の山奥から東京に友達も三人とも上京してるのは、考えてみたらあまり普通じゃない。特にテッシーは地元志向が強そうだったし、普通に高山あたりで暮らしててもおかしくない。飛騨からなら進学先もまず名古屋、京都だろうし。東京はもうちょっと遠い憧れの存在みたいな感じでは。だから三葉も「東京のイケメン男子!」と叫んだのであって、東京が手近な存在であれば、憧れの対象は「ベルリンの金髪碧眼!」であったはず……いやそれはない?(申し訳程度のドイツ要素

話を戻すと三人が東京暮らしをしてるのは、三葉が東京の記憶に焦がれ続け、糸守出身者のコミュニティーからも離れたくて上京したためで、あとの二人は三葉についてきたんだと思います。

テッシーの心境もなんとなくぐっとくる。好きな子が神懸かり的なことを言い出して、ノリで付き合い始めたら本当に神懸かりで、しかもその最中に「アイツの名前が思い出せん!」なんて言われるなんて、失恋ですよ。でもテッシーはそのことで「アイツってだれだよ!」とか女子みたいな問い詰め方はしないw 最後まで三葉の味方をして背中をおす。

ここから前言を翻してSF的な話にもなるんですが、もし彗星災害の直後に三葉が上京して瀧と会っちゃうと世界がタイムパラドックスの渦に巻き込まれるんじゃうんですよね。でもそれをしなかったのは、誰かがそのことを指摘したんじゃないかなと。それはテッシーしかいないと思うんですよ。三葉が出会ったのは三年後のアイツなんだから、それまで会いに行っちゃいけない、って。

うーむテッシーぐう有能。

あと瀧は三葉のことをほとんど忘れてしまっていますが、三葉のほうは名前こそ忘れましたがもっといろいろ覚えてると思います。またSF的言葉(ってかシュタゲ語)になりますが、瀧のスマホに直前まであった三葉の日記がいきなり消滅したのは「世界線のズレを観測してしまったから」でしょう。瀧のしたことは過去改変なので。

一方で三葉からすると一連の出来事は未来の運命を変えただけなので、瀧がやってきて入れ替わった事実そのものは変わらない。というか、それがないと三葉生存の世界線が成立しない。だから、瀧が書き残したノートの落書きとか、三葉の誰かと入れ替わっていた記憶とかは、薄れながらも消滅せずに残ったんだと思います。

だいたい、瀧は巫女能力で召喚された被害者なのに対して、三葉は能力発揮した主犯だしw

でも瀧が「東京のイケメンだったら誰でもよかった」ってのはどうなんでしょうね。3年前の彗星のことを忘れるくらい今を全力で生きてて(ってか、感想見ててもチェリャビンスクのことに触れてる人がほとんどいないのは、現実に3年前の出来事が薄れるのってこんなに早いものなの? って気分に)、町を救う行動力があって、そして何より命を懸けられるほど三葉を好きになる運命を背負った男じゃないとダメだったはずです。

まさに神様の神人選ですよ。

 

2.電車がおかしい

いろいろ言われてるけど……まぁ自分も鉄の端くれだし。でも新海さんが今まで鉄道描写に拘ってきたことを思うと、ミスだらけというのは信じがたい。

というのも、私は劇場で「東京駅に向かう三葉の新幹線の右手に東京タワーが見えて後方へ通り過ぎる」というシーンに気づいてうん? って思ってたんですよね。

ほかの人はもっと気づいてて、「飛騨古川の2番線に特急が入線していて、しかも進行方向が逆」「同方向に走っていたはずの二人の乗った電車が千駄ヶ谷と新宿に到着」あともう一つくらい指摘されてましたが……とにかく、多すぎる。加えて、飛騨古川のシーンを見ると光線が逆で、北から太陽が当たっていることになっている。

ここまでくると、これはわざとだとみるのが正しいのでは。

それを単に、フィクションの空間であることを明示するために仕込んだ、と考えることもできますけど別解釈をしてみます。

すなわち「今作に登場する電車(列車)は、ただの鉄道ではない。出会うはずのない人生が触れ合う神秘的な空間だ」というもの。

実際まぁ電車ってそういう空間じゃないですか。全く違う人の人生にちょっと触れることができる場所。時々運命の人を見つけちゃう人も実際いそうだし。そうした要素をもっと純化した空間として、舞台装置として電車内を使っているんだ、という解釈。

三葉が(時系列的に)最初に瀧に会いに行くとき、新幹線を使って上京して、なぜか地理的にはおかしな方向から東京につく。そして四谷近辺の鉄道を乗り回して、瀧に出会うのは電車の中。電車の中で話しかけて、電車を降りたらもう二人の縁は途切れてしまう。でも名前を聞くことで、組紐を電車の中に投げ渡すことで、出会うはずのなかった二人の縁が繋がれるんです。こう見ると、電車の中と外は別の異空間として描かれている。

瀧が飛騨に行くときも、特急は逆方向から駅に着くんです。ひょっとすると飛騨という舞台設定も、東京に鉄道でしか行けない秘境、ということで選ばれたのかも。

二つの人生を繋ぐ装置である列車は、現実の鉄道線路ではなく神秘的な精神のトンネルを抜けて目的地にたどり着く……

そう考えたら、歩道橋ですれ違っても気づかなかった二人が、電車内から窓越しに見たときには気づくというのも納得できる話ではないですか?

 

しかし危なかったなぁ二人。そこで西に向かって参宮橋へ行ってたら永遠に出会えないフラグが立ってたぞw

君の名は。 というより新海さんについて徒然

一昨日見て、昨日はほかの人の感想とか見る前に自分の感想を書いたのですが、その後いろんな人のネタバレ考察とかも見て思ったことをさらに記事にします。今回もネタバレはないはずです。けど、作品を見る前に読むようなおすすめ記事じゃないです。

てか、産経の夕刊にも載ってたし、意外なヒットすぎてレガシーメディアも慌てて取り上げ始めた感じ? いろいろ見ても、今作で初めて新海さんを知ったという人も多い様子。ポスト細田守って声にはさすがに噴飯。いや、新海さんが世界で注目され始めたのは細田さんと同時期かそれ以前ぐらいだからね?

 

「新海マジック」って言葉があるらしい。ただ、それを単に「ひたすら綺麗で幻想的な映像表現」という意味で使うのは何か違う気がする。それだけなら新海さんはただの画家ってことになっちゃう。

そうではなくて、それはおそらくアニメの持つ力を最大限に引き出すための手法。美麗な画は手段であって目的ではない。現実ではない世界を現実と錯覚させる、リアリティを極限まで高める魔術の一端。

逆に実写だと何かがリアルではないと「これは嘘だ」という冷静な声が脳内で沸き起こって感動もなにも残らないことが多い。

つまりアニメが多少荒唐無稽なストーリーでも(社会的にではなく、頭を錯覚させるという面で)許されるのは、これがアニメだということを心のどこかで思いつつも、そこに何かのリアルさを求めるから。

自分が好きなアニメって大体そういうところがあって、P.A.とかA-1(異論もあるかもだけど、ソ・ラ・ノ・ヲ・トが好きなのでいれてあります)とかが作る美麗で手の込んだ風景情景であることもあるし(凪あすの時も書いたっけ)、ガルパンなんかはとにかく戦車の描写に拘ればこそほかのリアルさ皆無の設定を吹き飛ばすリアリティがある。ユーフォは風景もだけど吹奏楽の音そのものが本物だし。

まどマギとかは違う手法で、ある程度リアルさから遠ざかった絵面や街並みによって現実味のない世界観を描きながら、ストーリーの力だけで視聴者を異世界に引き込んでくる。もしこれがもっと現実的な絵面だったら、「ンなこと起こるわけないだろー」と冷めてしまう人が多かったはず。(とはいえ、まどマギの背景って結構元ネタの風景がありまして、聖地巡礼しようとしたら世界の名建築巡りになるほどです。ベルリン中央駅も叛逆の物語に出てきますし。

話を新海作品に戻しましょう。この流れで今までの新海さんの作品を大別すると、以下の二つに分けられます。

リアルな背景美術で、物語がリアルじゃない路線:「ほしのこえ」「雲の向こう」「星を追うこども」「君の名は。

リアルな背景美術で、物語もリアル路線:「彼女と彼女の猫」「秒速」「言の葉の庭

なのに、東宝の戦略なのか新海さんの代表作として紹介されてるのは秒速と言の葉なんですよね。この二作だけ見て新海マジックと語るなら、単に綺麗な映像のことだと誤解するのかもしれない。

一方の前者ではほしのこえと雲の向こうの時は、美麗な背景映像に割と最初から宇宙船や塔といった異物が入っていて、違う世界での話だよと視聴者に予告する役目を果たしていました。星を追う~の時は、現実世界から異世界に行くことが明示されていましたし。しかしこうしたフィクション世界をリアルに感じさせるための道具として役割を果たしていたのが、美麗な背景美術だったわけです。

君の名はの場合、さらに一歩進んでいます。美麗で現実と見まがうばかりの東京と山村の風景で、「ああ、リアルな画だなぁ」と思った時にはもうあなたは洗脳されています。新海さんの術中にはまってしまっていて、もう現実と作中の世界を心の中では区別できなくなっているのです。

そこから始まる驚きの連続のストーリー展開に、多くの人が醒めることなく熱中して没頭してしまう理由、それが視聴者にリアルでないものをリアルと錯覚させる徹底的な美術、「新海マジック」の真骨頂だと思います。

 

別の話に飛びますが、宮崎駿の後継者とか騒がれてる点について別の視点から反論を。

実は日本のアニメスタジオって色々ありますが、ほとんどすべてがその系譜をさかのぼると東映アニメーションにつながるんですよね。まぁ東映出身の手塚治虫が作った虫プロの系譜が半分くらいを占めるんですが。

けど、新海さんはその系譜に連なってないんです。ゲーム会社でムービーを作ってて、そこから自主制作アニメを初めて。だからアニメの作り方もほかの人と違うらしいんですよね。

そしてゲーム会社ってのもファルコム時代のことはメディアで若干取り上げられていましたが、さすがにアダルトゲームのムービーも作ってたというと、今作で新海さんを知った人は驚くのかな?

でもこれって結構大事なことだと思うんです。日本アニメって長い時間徒弟制度じみたやり方で続いてきたから、伝統の型みたいなのができてて、もちろんそれがなければ見る側も「お約束」を理解できなくてついていけなくなるのですが、でもその枠を大きくは越えられないってところがある。

一方でアダルトゲームというのは、低俗なものもたくさんありますけど、表現の規制がないフォーマットであるという側面もあって型破りな作品がたくさんあったんですよね。新海さんがゲームのシナリオを書いていたわけではないけど、その業界の空気をまとっているのは確かだと思います。

虚淵さんも、麻枝さんも、新作のたびに型を破ってくれるアダルトゲーム業界出身の方がほかにもいらっしゃいますし、そういう意味でもアニメ業界生え抜きの人と比較するのはおかしい話だと思うんです。

ってか、efを改めて思い出してみたら実はここからも影響を受けたんじゃ? って気が。「おまえは誰だ?」ってセリフもありますし……

 

それとこんなタイトルのブログなんで、ちょっとこのことも紹介しとかないと。ここからはネタバレ成分もあるかな? むしろ見てなきゃなんのことかわからないと思うけど。

ネルトリンガー・リース - Wikipedia

実在する隕石クレーター地形として有名なドイツの盆地ですね。この中にあるネルトリンゲンは進撃の巨人の舞台としても有名。

日本でも隕石クレーター地形はあるといわれてましたが、そうだと証明されたのは実はここだけです。

御池山クレーター - Wikipedia

これが監督の出身県である長野県だったことと、2013年にチェリャビンスクに隕石が落ちた事件はもちろん今作のモチーフになっているはずです。

まぁ、その辺科学考証の目線で突っ込みだすとかなり突っ込みが追い付かないんですけどね……

それを見ている間は忘れさせてくれるのが、アニメの力、そして新海さんのマジックなんですよね。

君の名は。

昨日見てきました。えっちょっとまってなんで一番大きなスクリーンなのなんで売り切れてんのなんでその次も満員なの

ネットではけっこう話題になっていたとはいえ、新海さんのネームバリューも上がったもんだな……とか生意気なことを考えてしまいました。

いやぁ、もうテレビの時代じゃないよとかいいつつ、テレビCMもそんなにしてない映画がほぼネットの評判でこれほど大入り満員になるなんて時代は変わったもんです。

っておっさん臭いことを言ってますが、私が新海さんを知ったのはefのオープニングムービーを見たときで、その時は18歳以下だったんですがねw(ってちょ、今調べたら10年前か

 

まぁ絶賛公開中なんでネタバレは避ける方向で・・・

新海さん初のエンターテイメント作品、って感じがしました。今までは美しい世界観や詩的なセリフ廻しを楽しむ感じで芸術的なつくりが多かったと思いますが、今作はキャラクターの人間味がぐっと増してストーリーも止まらない急展開で釘付けになっていく感じです。

まぁ今までが単純だったわけでもないですが……一度見ただけでは細かなところまで見きれてないに違いない……という思いも強いです。

 

新海さんといえば美しい背景、ってことで東京と山奥の村のどちらも緻密に書き上げられています。これがいつもフィクションの世界にリアリティを与えてくれるのですが、本当に今作は実在する景色と実在しない景色が自然につながる。

言葉の面でも今までは全編標準語で作られていた(新海さんって信州の人ですし、信州の人って訛らないってイメージがあるのですが……どうなんでしょ?)のですが、今作は西日本方言に含まれる飛騨の言葉が半分くらいを占めるので、これまた西日本人にとっては耳なじみがよい。

と、大体誰でも少なくとも主人公二人のどっちかの日常には共感を覚えられるように作られてるんだなーって。今までの冒険する系の作品はちょっと強引な導入であることが多かったのだけど、今作はすんなり物語に入っていける感じ。

 

いつものことながら鉄道のシーンも多いですね。何気に東京の山手線内には点在してるレール骨組みのホーム屋根とか、鉄的にも楽しめるカットがあったりもします。あと新海さんキハ40好きだよね。

完全にスマホ世代の物語なんですが普通に神々の存在があって、何かの偶然というか神の気まぐれというかで物語が動き出す的な。こういう和ファンタジーというか、宮崎神道というか、なんか凪あすの時も思ってましたが、最近そういうの増えてきた気がする。私も好きですが。

それから、これはやっぱり震災後に作られた作品なんだな、って。

こうしたところは海外からの評判がどうなるかちょっと気になる。

「親」が作品に関わってくるのも初めてな気がする。とはいえ、片方だけですが。特にあれは母親から受け継ぐものですから……あーネタバレがry

ということで書きたいことはいろいろあるんですがまだここまでです!

 

 

Hearts of Iron 4 ~またまたアメリカ上陸~

講和条約の時に離島は全部とっておこう

 

いや、ポーランドに宣戦→連合がついてくる→カナダ攻略→アメリカに宣戦→アメリカ制圧、までは簡単だったんですがね……

フィジーとかセーシェルとか前回の講和の時にイギリスの小島を見逃してて、それを全部制圧して回るのが大変だった……

一〇個師団くらいは海の藻屑になったし……海軍はボロボロになるし……

まぁなんだかんだといって第二次対連合戦は終わらせたので、次は独ソ戦

Hearts of Iron 4 ~またまたアシカ作戦~

またドイツプレイです。いや、間にイギリス共産国で世界征服したりしたのですが、こんな名前のブログだし。

いろんな方のAARやら動画をみていて、ひょっとして36年中にフランス攻めちゃえばいいんじゃね、と思ってやってみました。今回は実績解除目指して一般兵・鉄人です。

結果はそれほど甘くなかった。マジノ線やっぱ硬い。

そこで計画を変更してベルギー・オランダ・フランスへの三カ国同時宣戦でリスタートしたら、イギリスまでついてきました。

けど、案外やわらか。マジノ線で対峙せずにライン川に防衛線を引いてフランス軍を釣り出したのが功を奏したか、道路側からパリまで押し込む頃には敵の戦線はスカスカに。使った兵力は騎兵42個含めて総勢120個だけ。

フランス降伏後は、ヴィルヘルムスハーフェンからニューカッスルに上陸しました。先に上陸計画をスタートさせてから艦隊を向かわせることで、一瞬だけ制海権をとれますので出港してしまえばこっちのもの。

あとはがら空きのブリテン島を占領するだけでした。34個師団で十分すぎた。

結論:アシカ作戦は決行が早ければ早いほど簡単。

 

他工夫した点といえば歩兵装備を古いほうだけ生産したことですかね。前回のプレイでは銃の生産に苦労したので。

あとやはりゴムの確保に苦労したのでちょっとだけ人造石油プラント作りましたが、別にやらなくてもよかったかも。効果を発揮するころにはどっちにしろ決着がついている気がする。

 

さて今後ソ連とアメリカどっち攻めたもんですかね。イギリス以外の連合国は残ってるし……

Hearts of Iron 4 ~ドイツでアメリカ上陸~

前回の続き。

ブリテン島から一気に大西洋横断も考えましたが、制圧する海域の数とか航続距離の問題でアイスランドニューファンドランド島を経由していくことにしました。

40年中盤は欧州の周囲を固めるべく北欧・ギリシャ・ユーゴ・トルコを踏みつぶしておきます。

40年10月ごろにアイスランド攻略、12月にはニューファンドランド到達。

どんどん陸軍部隊を渡洋させながらハリファックスを制圧。欲張ってケベックシティを狙ったがこっちには敵がいて空挺師団が消滅。使いどころがむつかしい。

輸送中に撃沈される輸送船もそこそこ出たが、消滅する師団は出ることなく総勢106個師団でアメリカ大陸の塗り絵にかかる。

結論としてはアメリカ制圧には精鋭師団より、倍の騎兵部隊がよかったっぽい。敵はスカスカだし輸送船団足りなくて補給が続かないし。

最後は塗り絵も面倒になったので戦車でVPダッシュ、敵を見つけたら後続が包囲という電撃戦の演習みたいな状態になっていました。

海では空母四隻を擁するドイツ海軍が米海軍に圧勝。うーん、ラスボス感がまったくないぞ。

1941年6月末、アメリカ降伏、世界大戦完。

ベルリン=モスクワ枢軸も解体できると思って始めたプレイでしたが、解体できなかったのでここで投了。日独ソ伊西に分割されたディストピア世界が完成しました。背徳感があるので最後にイスラエルをリリースしておきましたが、皮肉にしかなっていないような。

 

感想や反省点としては・・・

空母別にいらなかったんじゃないかなぁ。たぶんどの国でも戦艦まででやっていけると思うし、海軍は必要最小限、陸軍は持ちうる最大限のものを作るのがこのゲームでは基本だと思うので。

あと上陸作戦も10師団までで十分だと思う。短いスパンで複数個所に上陸をかけ続けて、港を確保したら後続を送り込めばいいだけの話なので。もし強固に守られていて周囲に港が一か所しかないようなところに攻め込みたいなら話は別でしょうが、思い当たる場所がないです。

他、重戦闘機のあまりのふがいなさに仰天したり、一方で軽戦闘機は強化し続けて大量生産し続けるのが大事ですね。あとの空軍はCAS機だけでいいんじゃないかな。戦略爆撃機は例の兵器専用機みたいなものでしょ?

あと作っても作っても足りなかったのは騎兵と護衛船団。まぁ戦争しながら作っても間に合うかな。あと元帥。後方部隊をまとめておく人が足りないので、無能な人を昇進させて有能な人は将軍のまま前線へという不思議なことに・・・

あまりに早く大戦が終わってしまったので大戦中盤以降の兵器などが見れずじまいでしたが、そもそもそこまで長引いたらドイツや枢軸側の勝ち目はどんどん薄くなっていそう。

今回は毎年領土が拡大していくというウサギ型のプレイングだったので、次はカメな感じの国でいこうかな。