ドイツの貨車たち その1
暫くご無沙汰してましたが、だらだら写真を貼っていくシリーズ第三段は貨車です。
ネットで色々と貨物列車について調べていて、実見しにいくのが今春のドイツ行きの目的の一つだったのですが、ほんと普段撮ってないと写真が下手すぎて……元写真部が聞いて呆れる状態に。お目汚し、大変失礼いたします。
ハンブルクのAlter Elbtunnelを市街の対岸へ渡り、2kmほど工業地帯を歩いていくとたどり着くのがHafenbanhof Hamburg-Südという操車場。そこにSBB Cargoの機関車が引いてきたコンテナ貨物列車が停車していました。
スイスから700kmも離れているドイツの北端ですが、電気機関車は広域運用となっているんですね。スイスとドイツでは電化方式は同じなのですがパンタグラフの規格が異なり、この機関車はパンタグラフを4つも装備しています。
コンテナ車の構造も注目してください。40ftコンテナを積んだ車体二つが連接台車で繋がった構造です。こうすることによってコンテナ二つに対して3つの台車で済むというわけでしょう。
同じ編成の後ろの方は、20ftコンテナ三つ積みのボギー車と40ftコンテナ一つ積みの二軸車です。コンテナ=高速というイメージですがまだ二軸もあるんですね。それもどうやら冷凍コンテナの様子。
ここは入換をしている編成もありましたが、ハンプはあるものの機能停止していて平面入換と同じように機関車が最後までブレーキをかけており、突放も行っていない様子。安全面を考えるとこうなるのでしょう。
主なコンテナ車の形態としてはもう一つ。場所は飛んで南ドイツのウルム駅。40ftコンテナを二つ積める貨車で、全長は26m近くになっています。そのため運行区間は限定されているようで、いろんな動画を見た限り基本的にこの種類の貨車だけで組成された編成で走っているようです。いかにも合理的なので、今後は広まっていくんではないでしょうか。
欧州らしいのが、このピギーバック輸送。この貨車はトレーラーをトップリフターみたいなやつリーチスタッカーでまるごと持ち上げて積むTaschenwagenと言うやつで、他にも低床式の貨車にトラックが自走して乗るやり方もあります。
コンテナと比べると今ひとつ効率的には見えないのですが、車でのアルプス越えは大変なので主にその方面で盛んな様子。
コンテナ車と並んで、有蓋貨車もまだまだ現役です。Schiebewandwagenと呼ばれるパレット輸送用の貨車Hbbillnsで、日本のワムと比べると屋根も少し開くようになっています。
撮影地はスイスのLimmattal操車場で、2時間近く待って一本だけハンプ作業を見ることができました。貨車が通るとダウティ・ユニットがテケテケテケテケと音を立てて音楽のような響きです。
バスでIkeaまで行き、イケアの裏手を線路沿いに歩いていけば仕分線を眺めることができます。ハンプは残念ながらよく見えません。跨線橋から撮った映像がYoutubeにはあるのですが、実際は歩道が片側にしかなくハンプの方を眺めるのは危険です。着発線のほうは跨線橋から眺められます。
こちら有蓋貨車に似ているのですが、実際は幌がかかっているだけの無蓋車Rilnsです。ボギーであることからも鉄鋼製品など比較的重いものを運ぶ役割なのでしょう。
これも有蓋貨車に見えてTbisという開閉屋根貨車というジャンルの貨車。湿気を嫌う貨物のために作られたようですが、別に屋根がぜんぶ開く必要はなかったので廃れたようです。
ということで、現役の屋根付き貨車をまとめてみました。今後無蓋とか古い貨車とか特殊貨車とかも載せてみたいですね。