ドイツかぶれの徒然

英語が嫌いで気づいたらこうなっていた。思い出したように更新するただの生存報告になりつつある

「火星の人」読了

前回があんなエントリーだったから、当然読んだんだろうと思われてるかもしれませんが、実はあの後に読みました。

存在自体は知っていたのですが、映画の同時期のゼロ・グラビティがチャイナワンソイ映画だったのと、ビジュアルからして軽薄なアクションものかと誤解してたのです。

だって、映画の火星での活動服、オレンジ色ですよ。迷彩色かっての。ぜひ、火星での活動服には青か緑をおすすめしますね。それこそ仲間が砂嵐に飲まれた時でも発見しやすくなりますし。

で、肝心の小説。

 

爆弾魔フォーゲル、Hurra! (久々のドイツかぶれ要素

 

けどなんですかね。この時期のNASAもののSFでは、中国推しをしないと行けない規則だったんですかね。確かにあの国の能力が人類のためにまともな方向を向いて使われていないのは、全く人類にとっての損失だとは思いますが。

ともかく、前回のエントリーで考えついたようなことは、この作品ではちゃんと採用されていました。それが一安心。

一方でどでかい地球―火星往還船を一つだけ作るってのは、なんかまだサターンVやスペースシャトルのメガロマニアックな発想から抜けてないなぁって感じてしまいます。それにその動力源が原子炉ってのもねぇ。

なるほど無人探査機では燃料を減らすことが省エネルギーと大体一致しますよ。けど、有人船であれば人間が生きているだけでエネルギーを消費しますから、むしろ高速で直行したほうがいいんじゃ。嘘かホントか、作中でも使われてるVASIMRエンジンだと39日で火星に行けるという触れ込みだし。

それに、重力を発生するための回転区画。あれはどうしても重いし複雑。長期の航行を想定すれば無重力障害も影響が出るでしょうが、短期で高速の航行なら行程の大半を加減速に費やしているので重力区画いらずです。

そしたら惑星間宇宙船も火星離着陸船も一隻と言わず数隻建造できるでしょう。

じゃぁ、火星サバイバルのお話が成立しないじゃん。

まぁ、SFはSFですものね。

 

実際の火星探査プログラムでは、予算をケチらずにバックアップのあるやり方でやってほしいものです。