ドイツかぶれの徒然

英語が嫌いで気づいたらこうなっていた。思い出したように更新するただの生存報告になりつつある

君の名は。と昔のminoriOP

 

やっぱスパム終わらないっぽい。

新海さんの作ったminoriOPを見ていたら、こんなものを見つけた。

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どうやら「はるのあしおと」のオープニングはこっちらしい。1:08からのシーンがデモムービーと異なる。

この「線路から踏み出すことで自由になる」「電車を降りて自力で道を切り開く」モチーフは「君の名は。」のラストシーンまで続いていくものだし、こんだけ動かしてる絵なのに埋もれさすのは勿体無いですよminoriさん……

同時期制作の「雲の向こう」でヴェラシーラが線路から飛び立つのも、単に格好良いからじゃなくて意味があっての選択だったのかなと思えてくる。

他の人も「はるのあしおと」と「君の名は。」を比較してたから被りになってしまうけど、都会と田舎の対比や目覚めのシーンはよく似ている。ただ、都会の代表格がまだ中央快速線201系ってのが時代を感じるところですね。ホームで佇む少女はもはや定番。というか佇まなかった作品の方が珍しい。

実は新海さんが鳥居を描いた最初の作品? とも思ったりする。未プレイなのでストーリーに絡むのかわからないんだけど。カーブミラーに写り込んでます。よく見るとガードレールの反射材とか、道のディティールがすごい。キャラはこの頃のエロゲ絵なので浮いてる感もあったりしますが。

最初と最後に出てくる小学校は上田の旧西塩田小学校……だったはず。「雲の向こう」にも出てきますし、「君の名は。」で消滅した建造物として紹介されている中の四葉の通ってた小学校も同じ所がモデルじゃないでいでしょうか。どうやら糸守の建物は旧作の聖地からかなり引っ張ってきてるみたいなので。

なんといっても傘を開くシーンが有名なOPだけど、今になって細かく見れば見るほど見甲斐のあるショートムービーです。

 

これが書きたかったがための記事なので後は蛇足みたいなもんなんですが。

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efのOPも同じように見ると、落ちると昇るの差があれどひたすら空のシーンから始まるところ、人物のアップから引きながら回って遠景になるところなど、カメラワーク的にはやっぱり原点なんだろうなぁと思います。ひたすら夕暮れ時ですし。カタワレ時の盛り上げ方はこのOPを思い出しました。

細かいところだと久瀬がヴァイオリン弾いているところで月の半分が紙飛行機に隠されます。半月は「君の名は。」で超頻出でしたね。あと壊れた街の道路に佇むシーンが、糸守の道路に似ている印象が……あんなに上下の勾配が連続する道路って不自然じゃないですか。普通は上るなら上る、下るなら下るをなるべく長く続けようとするはずで。

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後編のほうだと、水の描写が急激に進化してます。雨は「言の葉の庭」でほぼ全編通してやったから今作だとあまり凝ってなかった感じもしますが、二人の再会はやっぱり雨上がり。そして、口噛み酒トリップの最初のところの表現にも通じるものがあります。あとは、手を伸ばすシーンでしょうか。

efのOPは新海さん制作というより、新海さん監督作品なので、個人のテイストは若干薄れているのかもしれません。

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はるのあしおと」より前の「Wind」だと、より新海さん個人で作ってる感があります。新海雲の初登場かな? 空だけで季節の移り変わりを表現するシーンも出てきます。

個人的に注目したいのは信号。ちゃんと路面電車の到着に合わせて動作するんですよね。腕木信号も出てきますし。この信号に対するこだわり、「雲の向こう」「秒速」と出発反応信号を登場させたりしたところにつながりますし、「君の名は。」だと信濃町の歩道橋のシーンですね。

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これはminoriの初作品ということで、新海さんの独自色が出てるところはさらに少ない気がするのですが。でも、星が降るシーンありますね。

というより、これ相田裕GUNSLINGER GIRLの)がキャラデザなのか……! 昔minoriに関わってた人豪華すぎ……!

 

新海さんの旧作品として、表のメディアでは意図的に無視されるminoriゲーのOPですが、新海さんのテイストが濃ゆく濃ゆく詰まっているので是非見てください。

特に「はるのあしおと」とZ会の「クロスロード」は必見ですよ!

 

※なんか誤解に基づいて書いたことが広がりを見せつつあるので修正。