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ドイツかぶれの徒然

英語が嫌いで気づいたらこうなっていた。最近は「君の名は。」ネタばかり書いていてタイトル詐欺

凪のあすから

二年前のアニメについて語るのもなんなのですが、友人にすすめるついでに一気見したら泣いてしまったもので。
一応リアルタイムでも見ていたのですが、最初は美術が綺麗な作品だなという感じで見ていました。それが途中から世界観に引きこまれ、人間ドラマに引きこまれ、最後は呆然としながら釘付けなっていた覚えがあります。
特に美海かわいい
世界観が突飛で印象的な作品というのは多々ありますが、それを不自然に感じさせない作品は珍しいと思います。深い青色の海と空が織りなす自然の風景を引き立てているのは、それに挑みせめぎ合ってどちらかと言うと負けている感じの人工物のディティールです。金属の錆び味や、剥げかけのタイル、廃線跡のトンネル。海沿いの田舎町にありがちな風景がリアルに、そして同時に空想的に描かれています。
故に美海かわいい
そして人間関係というか、社会のあり方がリアルなんですよね。海の住人が当たり前のようにいる社会。陸の人が海村には行けないから双方を行き来して暮らしているのは中学生だとか、出稼ぎしてる人だけとか。だからすぐとなりに住んでるのに妙な偏見があったりとか。対立したり、実は依存しあってたり。主人公たちは最初から二つの異なる社会を繋ぐ立ち位置にいるんですよね。
中でも美海かわいい
中学の先生とか、大学の教授とか、いい味出してます。色んな人がその人の狭い認識の中で考えて行動してるけどなんかずれてて、そんなこんなで人の描写がすごく丁寧で魅力的な作品です。
おっちゃんたちとか神様までみっともなくって人間味に溢れてて。お気に入りなのはちさきが肉料理を教授に出してるのに、教授は田舎料理を褒めるというシーン。信州の山奥でマグロの刺し身を出されてもてなされるなんて、あるあるですよね。
つまり美海かわいい
物語はノンストップで淀みなく進行していきます。これも考えてみると珍しいことで、26話を使って一つの物語をするアニメって実は珍しいんじゃないですかね。間にショートエピソードとか入らないんですよ。前後半は大きく流れが変わるので今時なら分割二クールにしてしまうかもしれませんが、恐らく三ヶ月なんて間が空いたら見ている方の焦燥が高まりすぎていたと思います。正月確か一週間だけの空きでしたが、それでもかなり引き込まれましたから。
だから美海かわいい
後半は人間って成長しているようでしてないのか、してないようでしているのか……そんな気分になります。気を回して大人ぶっている方が、より子供っぽくて傍から見ていると滑稽でもあり苛立たしくもあったり。
地上に居た人々にとっても、特に海村と関係の深い登場人物たちは、五年の時を止めていたのかもしれません。
そして時を止めたようでありながら五年分朽ちが進んだ街の風景が、その印象を深めます。少し全体の色合いも変わっている気がします。
成長した美海もかわいい
主題歌も四曲とも好きですが、特に後半EDの三つ葉の結びめの、イントロがフルで入っている回の入り方が大好きですね。今回見返して、フルで入ってない回の方がむしろ多いことに気づきました。
何れも透き通った声色の、透き通った音色の曲ですが前半OPが軽やかに明るい曲調、EDがしっとりという普通の構成なのに対して後半はOPがか細い印象で、EDが力強い印象を受けるのは作品全体の作風の変化を際立たせています。
OPEDの美海もかわいい
全体的に後半の評価が高い作品ですが、前半あってこそ後半の葛藤ですし、特に年末の最大の「転」までの静かな盛り上がり方はむしろこの作品を引き締めている要素だとおもいます。
オリジナルアニメだからできた世界観を完璧に描き上げ、二クール休みなくゆっくり丁寧なテンポで物語を語りきったこの作品。派手さはないけど名作中の名作だと思いますよ。
なんといっても、美海がかわいい

なんでこんなにかわいくてかしこくていちずでめんどうみのいい美海がむくわれないの? こんなのひどすぎるよ